【OC号2021】オンライン留学 手軽な反面、物足りなさも

 新型コロナウイルスの感染拡大が始まって1年以上が経過した。授業や課外活動など、大学生活で大きく変化したものは多いが、留学もその中の一つだ。

 知らない土地で新しい文化、価値観に触れる。そんな留学が、行きたくても自分の努力では解決できない理由で困難になってしまった。この状況で、最近「オンライン留学」という新しい選択肢が注目度を増している。

 本学グローバルラーニングセンターは、協定校が提供するオンライン留学プログラムへの参加者を募集した。各プログラムは、今年8月から9月の間にそれぞれ実施される。プログラムを提供する協定校は、カリフォルニア大学リバーサイド校(米国)、ハワイ大学マノア校(米国)、貿易大学(ベトナム)、ウォータールー大学(カナダ)、マラヤ大学(マレーシア)、モンタナ大学(米国)、ノースカロライナ大学シャーロット校(米国)の7校。各プログラムの内容は実施大学によって異なる。英語でのコミュニケーションに関する内容に加えて、その国の文化や歴史、ビジネスやリーダーシップを学ぶことができ、現地の学生との交流機会を提供するプログラムもある。例えば貿易大学では、コロナ禍のビジネス戦略について、現地の学生とのグループワークを通して学ぶプログラムを提供する。

 今春、ヨーク大学(イギリス)が提供するオンライン留学に参加した生方颯真(うぶかたそうま)さん(理・2)は、オンライン留学を通して「リーダーシップに加えて、フォロワーシップ(能動的にリーダーを補佐する能力)の大切さを痛感した」と語る。オンラインでありながら、現地の学生やホストファミリーと協働する機会が豊富で、最終日にはプレゼン発表を行うなど主体性を求められる内容だったそうだ。また、生方さんは「実際に現地で学ぶ留学と比べて、日本にいながら参加できる点、費用が抑えられる点がオンライン留学の良さ」と語る。本来、留学には渡航費、学費、住居費や生活費など多くの費用が必要だが、今回実施されるオンラインプログラムの参加費用は1万円または2万円となっている。その反面、現地の学生との深い関わりが得られず、物足りなさを感じたそうだ。また、時差の関係でプログラムの実施時間が遅く、日常生活との並行が難しかったそうだ。

 従来の留学に比べて手軽に参加できる留学形態だが、オンラインならでは短所もあるようだ。

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