進路を考えるときに、学部選択は大きな意味を持つ。入試に必要な科目が同じであったとしても、学部によって研究内容はさまざまであり、またそれらは学部の名前から想像する印象とは大きく離れていることもある。では、実際のところ、各学部にはどのような違いがあるのだろうか。本記事では、本学の主に理科に関わる学部を対象に、それぞれの学部に所属する1年生の声を交えながら、どのような観点から進路を決定すればよいかまとめる。 理学部の目的は真理の探究 理科が好きでそれを大学で学ぼうと思ったとき、理学部を視野に入れる学生は多いだろう。ただし、生物が好きだから理学部生物学科、物理をやりたいから物理学科、といった選び方は安直かもしれない。実際、高校で学ぶ理科に関する研究は医学部、薬学部、工学部、農学部などでも行われているので、これらの学部と比較して選ぶ必要がある。 これらの学部と理学部との大きな違いは、研究の最終的な目的にある。理学部は好奇心を追い求め、自然界の真理や原則を解明しようとする学部だ。生物学科の千葉神楽 (かぐら) さん(理・1)は「ただ自分の興味を追求できるのが魅力だったので選んだ」と語る。地球とは何か、自然とは何か、ひたすら探究するのが、理学である。 生活への応用を目的とする学問 理学部に対して、医学部や薬学部、工学部、農学部などで行われているのは、そのように発見された真理を私たちの生活に役立てる研究だ。したがって、進路を選択するときには、自分の興味がある分野が「身の回りの現象そのもの」なのか「その現象の人間生活への応用」なのかを考えてみるとよい。医学部保健学科検査技術科学専攻の野村明日香さん(医・1)が学部選択の際に大切にしたのは、法医学に関わりたいという希望だ。「ある人が亡くなったとき、その死は変えられないとしても、無駄にはしたくないと思っています。それで法医学に興味を持ちました」。検査の面から関わろうと思い、今の学部を選択した。 また、松井和奏 (わかな) さん(農・1)は、食に関わりたいと思い、農学部へ進むことを決めた。「自分のした研究が食に関する場面で実際に役に立つのが魅力的だと感じて農学部を選びました」 幅広い選択肢が魅力の農学部 化学が好きで研究にも興味があるが、どうもしっくりくる選択肢が見つからないという人は、農学部を一度調べてみてほしい。野菜
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